水曜の朝

毎週水曜日になるとなぜかいつも朝の暗いうちに目が覚めて、ひとしきり悩み事を考えてから2度寝をしてしまう。今日も2度寝をして朝起きたら9時だった。思いっきり急いで支度をして9時半のジャーナルクラブ(論文紹介)になんとか間に合った。
このジャーナルクラブはうちの研究室を含めて、研究内容の近い3つの研究室で合同でやっている。毎週一人ずつ自分の好きな論文を見つけてそれについて発表するのだ。今回は同じ研究室の同僚が発表したのだけど、ほかの研究室のメンバーが過半数いるにもかかわらずほとんどうちの研究室のグループミーティングのようだった。内容がちょっとマニアックだったんだろう。うちの研究室のメンバー以外誰も発言しなかった。といってもまあいつも質問する人はあんまりいない。
ひとつアメリカに来て(というかオハイオに来て)意外だったのは、アメリカ人は前のめりに質問を浴びせかける人たちだと思い込んでいたのが、意外とあまり質問しないことだった。京都にいたときに(特に理学部関連の)いくつかのセミナーで激しい質疑応答がなされているのをたまにみたけど、それに比べたらおとなしいくらいだ。もちろんこちらでもそういう時はあるし、アベレージでみれば日本人のほうがおとなしいのは間違いないんだけれども。もしかしたら中西部以外の場所ではもっと激しいのかもしれないし、激しく質問を浴びせかけるべき発表というのはそもそもあまり頻繁に存在するものではないのかもしれない。
今日のファカルティーセミナーはワシントン大学(シアトル)のBC教授だった。ユーモアに富んだ人で、聴いていて飽きない発表だった。ペスト菌サルモネラ菌がどのように(もしくはどのような)細胞死を引き起こすかについての研究だった。Pyroptosisという語は初めて聞いたけど、免疫に関する知識がほとんどゼロに等しい私でも、その機構についてわずかながら理解することができた。